西山順博先生に訊きました 第8回
西山順博先生に訊きました 『ケアに活かせる栄養療法の豆知識』第8回
投稿日:2017.08.09
さまざまな疾病を引き起こすAGEs。 体内に溜めない生活を!
様々な食べ物に含まれ、私たちが日々取り込んでいるAGEs。食欲をそそる一方、身体に及ぼす影響もあることを知っていますか?
調理法や生活習慣に気をつけて、老化や疾病の原因を取り除きましょう。
調理法や生活習慣に気をつけて、老化や疾病の原因を取り除きましょう。
AGEsとは?
糖とタンパク質に熱を加えると…
AGEs(エイジス、エイジズ)とは、AdvancedGly⊂ationEndProductsの略で、終末糖化産物と呼ばれます。タンパク質(アミノ酸)と糖は結合すると様々な反応を起こしますが、加熱によってさらに反応が盛んになります。
反応を繰り返しながら褐色の色素に変化し、メラノイジンと呼ばれる物質が生じます。これをメイラード反応といい、食品の場合は色が褐色になりおいしさが増します。
AGEsはほとんどの食品に含まれていますが、特に、揚げたり焼いたり妙めたりした動物性脂肪食品(フライドポテト、ステーキ、唐揚げなど)に多く含まれます。
食材の調理法によって発生するAGEsの量も変わります。
反応を繰り返しながら褐色の色素に変化し、メラノイジンと呼ばれる物質が生じます。これをメイラード反応といい、食品の場合は色が褐色になりおいしさが増します。
AGEsはほとんどの食品に含まれていますが、特に、揚げたり焼いたり妙めたりした動物性脂肪食品(フライドポテト、ステーキ、唐揚げなど)に多く含まれます。
食材の調理法によって発生するAGEsの量も変わります。
AGEsによる身体への影響
老化を進めるAGEs
このAGEsが体内に溜まる過程は、AGEsを含むものを食べて蓄積されるパターンと、血糖値の上昇によって糖と体内のタンパク質が結合し、体温による加熱で糖化が起こり生じたAGEsが蓄積されるパターンがあります。
体内に取り込まれたAGEsは、ある程度消化・分解されますが、約7%は体内に蓄積されます。
そのような過程を経て、私たちの身体を作っているタンパク質は様々な臓器でAGEs化します。それは老化の一因となり、加齢性慢性疾患の引き金になると考えられています。
そのような過程を経て、私たちの身体を作っているタンパク質は様々な臓器でAGEs化します。それは老化の一因となり、加齢性慢性疾患の引き金になると考えられています。
▶皮膚の老化:肌のコラーゲンが長時間体温で加熱され、紫外線の影響も加わり変質し、弾力が失われてシワ・たるみ・しみなどの原因に
▶血管の老化:血管の弾力が失われて硬くなり血栓を生じやすくなることで、動脈硬化・脳梗塞・心筋梗塞の原因に
▶骨の老化:骨のコラーゲンが糖化すると骨密度が低下し骨粗嘉症の原因に
▶目の老化:水晶体のタンパク質糖化と紫外線による酸化の影響により、白内障の原因に
▶赤血球の老化:高血糖状態の続く糖尿病の合併症(神経障害、網膜症、腎不全など)に悪影響
など
※HbAlCは、赤血球に含まれるタンパク質(ヘモグロビン)がAGEsに変化する手前の糖化物質です!
AGEsを溜めないための心がけ
血糖値を上げない食生活を心がけ、体内で発生するAGEsを少なくすることが大切です。
また、同じ食材なら、「揚げる・焼く・妙める」よりも温度を100℃までに抑えられる「煮る・ゆでる・蒸す」などの調理法にすると、AGEsの発生を抑えられます。
メニューの偏りを避けてバランスのよい食事を心がけましょう。
日々の疲れやストレスを食事で発散させている方は、特に気をつけてくださいね。
また、同じ食材なら、「揚げる・焼く・妙める」よりも温度を100℃までに抑えられる「煮る・ゆでる・蒸す」などの調理法にすると、AGEsの発生を抑えられます。
メニューの偏りを避けてバランスのよい食事を心がけましょう。
日々の疲れやストレスを食事で発散させている方は、特に気をつけてくださいね。
▶食事はゆっくり、よく噛んで食べる
▶糖の吸収をブロックするものから食べる
食物繊維⇒タンパク質⇒炭水化物の順で(19号P18参照)
食物繊維⇒タンパク質⇒炭水化物の順で(19号P18参照)
▶腹八分目を心がける
▶食後に軽い運動をする
▶人工甘味料※(果糖ブドウ糖液糖・異性化糖など)が含まれている飲食物を避ける
※ブドウ糖に比べAGEsが10倍も速く作られる
参考(一部抜粋):AGE測定推進協会ホームページ「AGEの多い食品・少ない食品」
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