教えてっ! 退院支援の5つのこと第3回
教えてっ! 退院支援の5つのこと」シリーズ第3回
投稿日:2017.08.17
退院を控えた患者・家族の不安を受け止め、安心して退院できるように調整する退院支援。
今回は、国立病院機構東京病院・医療連携室の野上智絵退院調整副看護師長にお話を伺いました。
1⃣方向性のすり合わせ
退院支援は、患者・家族の希望する退院後の生活を支えるために行うのですから、病院側のスタッフが足並みをそろえておかなければなりません。
事前に得た情報をもとに医師と方向性の確認をし、医師から患者・家族へ病状説明などが行われる際には、退院調整部門や病棟のナースが入ることを伝え、ある程度の方向付けを共有することを大切にしています。
事前に得た情報をもとに医師と方向性の確認をし、医師から患者・家族へ病状説明などが行われる際には、退院調整部門や病棟のナースが入ることを伝え、ある程度の方向付けを共有することを大切にしています。
2⃣ I Cへの同席
「在宅は無理だから施設を探そう」という話し合いではなく、患者側が病状や今後の変化を理解しているか確認しながら選択肢を示し、説明をするのが本来のlCです。
患者・家族が言えないことを察して医師に訊いたり、「ハイ八イ」と返事をしていることを理解しているかの確認も必要です。
医師との会話に慣れていない患者側の気持ちを汲んで、できる限りICに同席し、意思決定の支援をすることが重要と考えます。
患者・家族が言えないことを察して医師に訊いたり、「ハイ八イ」と返事をしていることを理解しているかの確認も必要です。
医師との会話に慣れていない患者側の気持ちを汲んで、できる限りICに同席し、意思決定の支援をすることが重要と考えます。
3⃣本人の思いを掬い上げる
様々な意見を聞くことで、患者が迷っている時、私でなくても緩和ケアの認定ナース、病棟ナース、ソーシャルワーカー(SW)など、本人の思いを掬い上げられる人がいると、患者の希望する方向に進める気がします。
認知症状があると、医師や看護師が家族と方向性を決めてしまいがちですが、「患者さん本人は『いつ帰れるんだい?』と言っていた」とSWが報告し、そこが一番大切だから確認しよう、と本人を交えて再度面談を行ったこともあります。
認知症状があると、医師や看護師が家族と方向性を決めてしまいがちですが、「患者さん本人は『いつ帰れるんだい?』と言っていた」とSWが報告し、そこが一番大切だから確認しよう、と本人を交えて再度面談を行ったこともあります。
4⃣会つて話して調整する
当院では地域医療連携室のナースが、退院後の連携先を選択します。
患者・家族がどのような方で何を求めているのかを考慮して、訪問医や訪問看護師を選ぶので、面談して必要な情報を得ることが欠かせません。
患者さんの今までの生活や、これからの生活についての考えや思いを聴き、お手伝いすることが、患者家族の希望に添った支援・調整につながります。
患者・家族がどのような方で何を求めているのかを考慮して、訪問医や訪問看護師を選ぶので、面談して必要な情報を得ることが欠かせません。
患者さんの今までの生活や、これからの生活についての考えや思いを聴き、お手伝いすることが、患者家族の希望に添った支援・調整につながります。
5⃣退院前力ンファで引継ぎを
入院前と退院後の状況が大きく変わることに加え、訪問スタッフがどんな人で何をしてくれるのかわからない、それは患者側にとっては大きな不安なので、退院前力ンファレンスで顔合わせ・引継ぎを行います。
病棟の看護師から訪問看護師に、病院の主治医から在宅かかりつけ医に、病状や現在の治療、処方薬などについて詳しく伝える様子を見ていれば、訪問スタッフにしっかりバトンタッチできていることがわかります。
そのことが、安全や安心に確実につながっていくと思います。
病棟の看護師から訪問看護師に、病院の主治医から在宅かかりつけ医に、病状や現在の治療、処方薬などについて詳しく伝える様子を見ていれば、訪問スタッフにしっかりバトンタッチできていることがわかります。
そのことが、安全や安心に確実につながっていくと思います。
\ シェア /