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口腔ケア

口腔ケアコラム:口腔ケアに欠かせない配慮

 加齢と共に、飲み込む力が劣ってきます。

また、頭を下げた状態にすると、咽頭蓋が下がって唾液や飲み物、食べ物が肺に入らないのですが、ここの力も弱ってくるため、高齢者の歯科治療においては、特に唾液等の吸引には配慮が必要です。

 ベットに寝かせたままでの口腔ケアは、このような事から、患者さんが咽てしまう可能性が高くなりますので、必ず状態を起こし、咽頭蓋が大きく開閉していないかの確認、配慮が必要です。

 また、一番奥の大臼歯の奥にブラシを当てたり、スポンジブラシで清掃したりすると、嘔吐反射を引き起こしやすくなります。

嘔吐反射の強い患者さんには、無理して奥までブラシを入れず、タフトブラシ(ペンのようにとがったコンパクトブラシ)を利用すると良いです。

あるいは、状態をお越し、やや患者さんの顔を下に向けて介助者が下からブラシを入れて磨くのも一つの方法です。
 コラムの中で、何回も伝えていますが、汚れを落とすことを一番の目的にしてしまうと、本来気持ちの良いはずの口腔ケアが、患者さんにとっては苦痛なものに変わってしまいます。

患者さんが気持ち良いと感じてくれ、リラックスしてもらうことで、唾液の分泌も変わってきたり、増えてきたりもするものです。唾液には自浄作用や殺菌作用があります。

私たちのケアはあくまでも一助であり、病気やその人の健康状態を良くする力はその人自身にあることを念頭に、配慮あるケアを提供していきましょう。

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