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専門家Q&A

対策

ご質問

認知症の患者の排泄物いじりを予防する方法はありますか。

専門家の見解

周辺症状(不潔行為)について
ご質問ありがとうございます。回答大変遅くなってしまい申し訳ありません。
認知症患者が排泄物を触ってしまう行為は、看護、介護者にとってもとてもショックが大きいことであり、対応困難例にあげらえる行動です。しかし、大切なことは、「何故触ってしまうのか」を考察することです。排泄物をいじるという行為は、排泄物だと分からない、認知症の中核症状である失認から起こることと、排泄をしたあとの始末の方法が分からず(失行・実行機能障害)により触ってしまうこととがあります。また、認知症が進行すると嗅覚の異常が生じてくることもあり、便の匂いが分からなくなってしまうこともあり、触ってしまうこともあります。排泄物を隠してしまう行動も同じです。非可逆性である認知症の中核症状を治癒することはできませんが、周辺症状である排泄物を触る(不潔行為)は看護ケア方法により軽減・消失させることはできます。ケア方法として、排泄物を触ることがない環境を整える、例えば、定期的に排泄誘導を行う、排便コントロールを行う、排泄パターンを把握し排泄したらすぐに処理出来るようナース間で言動を統一するなどの対応が必要です。排泄物を処理できないことはご本人にとっては一番辛く、羞恥心がかき立てられることですので、決して責めず「気持ちわるかったでしょうね。すぐにきれいにしますね。」と気持ちを受け止めながら対応することが大切です。

こちらの記事は、会員のスキルアップを支援するものであり、患者の病状改善および問題解決について保証するものではありません。
また、専門家Q&Aにより得られる知識はあくまで回答専門家の見解であり、医療行為となる診療行為、診断および投薬指導ではございません。
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