専門家Q&A
栄養剤注入時の微温湯のフラッシュについて
ご質問
胃瘻や経腸栄養について勉強していたところ,栄養チューブなどの添付文書に気になる一文を発見しました.
「栄養投与の前には,必ず微温湯でフラッシュしチューブ内腔を湿潤させること.[乾燥しているとチューブ内腔に栄養剤等がたいせきしチューブ異常の原因となるため]」
といった内容です.
普段職場では,栄養ボトルを胃瘻に接続し,そのまま注入を開始していて,注入前に微温湯でフラッシュするといったことはしたことがありませんでした.
添付文書にある「異常」とは,カテーテルの閉塞のことでしょうか.
添付文書にあるくらいなので,行った方がいいのだと思いますが,今まで何の問題もなく行って来た手技だけに,その必要性に疑問が生じました.やはり行った方がいいのでしょうか
「栄養投与の前には,必ず微温湯でフラッシュしチューブ内腔を湿潤させること.[乾燥しているとチューブ内腔に栄養剤等がたいせきしチューブ異常の原因となるため]」
といった内容です.
普段職場では,栄養ボトルを胃瘻に接続し,そのまま注入を開始していて,注入前に微温湯でフラッシュするといったことはしたことがありませんでした.
添付文書にある「異常」とは,カテーテルの閉塞のことでしょうか.
添付文書にあるくらいなので,行った方がいいのだと思いますが,今まで何の問題もなく行って来た手技だけに,その必要性に疑問が生じました.やはり行った方がいいのでしょうか
専門家の見解
栄養チューブの添付文書を熟読したことはなく、勉強になりました。
アトム栄養カテーテルの添付文書(下記)にも、詰まりを防ぐ意味で栄養剤の投与前後では微温等でフラッシュするようにと書かれていました。
http://www2.atomed.co.jp/tmp/pdf/dis/EiyouCatheter_4.pdf
このに一文については経鼻胃管などのほかの栄養カテーテルの添付文書の名残があるのではないかと思います。
我々の施設では、基本的に①簡易懸濁法にて薬剤を注入⇒②フラッシュ⇒③追加水を注入⇒④栄養剤注入⇒⑤フラッシュです。栄養管を使うのは④だけであり、③もカテーテルチップでボウラス投与しています。つまり今まで栄養管をフラッシュしたことはありませんでした。しかし、注入後に接続チューブから栄養管を外し、水洗い⇒洗浄⇒漬け置き消毒を行っています(感染・つまりの予防)。栄養管については汚染があるか1週間で交換するように指導しておりました。これにより栄養管が詰まったことは経験はありません。
ご質問の回答ですが、個人的には栄養管をフラッシュすることは必要ないと思いますが、栄養剤を栄養管の先端まで満たして問題ないこと(栄養管のつまり、破損など)確認してからPEGカテーテルに接続することをお勧めします。PEGカテーテルにつないでから滴下する(栄養管に栄養剤を満たす)と栄養管内の空気が胃内に入ることもありますし、滴下が悪い時にどこが不具合かわからないことになります。
なお、あくまでも栄養管は1回使い切り!と書かれておりディスポであることを念頭に早期の交換が必要と思います。
他の先生方からのコメントも参考にしてください。
アトム栄養カテーテルの添付文書(下記)にも、詰まりを防ぐ意味で栄養剤の投与前後では微温等でフラッシュするようにと書かれていました。
http://www2.atomed.co.jp/tmp/pdf/dis/EiyouCatheter_4.pdf
このに一文については経鼻胃管などのほかの栄養カテーテルの添付文書の名残があるのではないかと思います。
我々の施設では、基本的に①簡易懸濁法にて薬剤を注入⇒②フラッシュ⇒③追加水を注入⇒④栄養剤注入⇒⑤フラッシュです。栄養管を使うのは④だけであり、③もカテーテルチップでボウラス投与しています。つまり今まで栄養管をフラッシュしたことはありませんでした。しかし、注入後に接続チューブから栄養管を外し、水洗い⇒洗浄⇒漬け置き消毒を行っています(感染・つまりの予防)。栄養管については汚染があるか1週間で交換するように指導しておりました。これにより栄養管が詰まったことは経験はありません。
ご質問の回答ですが、個人的には栄養管をフラッシュすることは必要ないと思いますが、栄養剤を栄養管の先端まで満たして問題ないこと(栄養管のつまり、破損など)確認してからPEGカテーテルに接続することをお勧めします。PEGカテーテルにつないでから滴下する(栄養管に栄養剤を満たす)と栄養管内の空気が胃内に入ることもありますし、滴下が悪い時にどこが不具合かわからないことになります。
なお、あくまでも栄養管は1回使い切り!と書かれておりディスポであることを念頭に早期の交換が必要と思います。
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こちらの記事は、会員のスキルアップを支援するものであり、患者の病状改善および問題解決について保証するものではありません。
また、専門家Q&Aにより得られる知識はあくまで回答専門家の見解であり、医療行為となる診療行為、診断および投薬指導ではございません。
職務に生かす場合は職場の上長や患者の主治医に必ず相談し許可を取ってから実践するようお願いいたします。
専門家Q&Aを通じて得た知識を職務に活かす場合、患者のの心身の状態が悪化した場合でも、当社は一切責任を負いません。
本サイト内に掲載された情報の正確性および質については万全を期すものの、常に全ての場合に有効とは限らず、また、本サービスの利用の結果、万が一会員が不利益を被ったとしても、当社は当該不利益について一切の責任を負わないものとします。
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2015.08.07