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専門家Q&A

胃ろう刺入部の発赤,肉芽にはリンデロンを使用していきますが,,,

ご質問

胃ろう刺入部の発赤・肉芽にはリンデロンを使用していますが,すぐ効果はあってもまだ再発してきます。
ずっと繰り返すものなんでしょうか?リンデロンを使用するのはどうしてですか?ほかの薬ではダメなんでしょうか?
リンデロンの使用期間はどれくらいのものなんでしょうか?

専門家の見解

瘻孔部の発赤の原因は漏れがほとんどです。洗浄・ふき取りを徹底し、ふき取り後にはワセリンを塗布します。Yパフ(使い捨て化粧パフをY字にカットして使用します)をしてみてください。
瘻孔部の肉芽に対してステロイド軟こうを塗布することは問題ないと思いますが、長くても2週間でよくならないときは、原因を検索する必要があります。カテーテルが傾いていないか?カテーテルが引っ張られていないか?
原因を解決すればステロイド軟こうを塗布しなくても改善します。
たとえば、カテーテルが引っ張られないように固定の工夫をしたり、カテーテルを肉芽の方向に傾けるなどが対策になります。
また、我々の検討では、シリコン製のカテーテル(イディアルボタン・ポンスキーNBRなど)は肉芽を形成しやすく、ポリウレタン製のカテーテル(カンガルーボタン)に変更することで改善します。

ステロイド軟こうはⅠ. strongest Ⅱ. very strong Ⅲ. strong Ⅳ. mild Ⅴ. weak と強さの違いで5段階に分かれます。基本的に弱いものを長期に外用するよりも強いものを短期集中で外用するほうがよいとされています。肉芽についても同様であり、本来であればⅡ. very strong(マイザー、ジフラールなど) のものを数日間外用するのがよいのではと思いますが、家族や不慣れな管理状況下ではよくなっても漫然と外用を続けられ、真菌などの感染を併発してしまうケースがあります。そこで、2週間程度外用しても問題なさそうなⅢ. strong (リンデロンVなど)をお勧めしているところです。リンデロンVGはゲンタシンが入っていますのでMRSAなどの耐性菌の問題がありあまり勧めていません。また、リンデロンVについても2週間以上継続して外用することは控えるように指示しています。原因検索が大切です。

こちらの記事は、会員のスキルアップを支援するものであり、患者の病状改善および問題解決について保証するものではありません。
また、専門家Q&Aにより得られる知識はあくまで回答専門家の見解であり、医療行為となる診療行為、診断および投薬指導ではございません。
職務に生かす場合は職場の上長や患者の主治医に必ず相談し許可を取ってから実践するようお願いいたします。
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