専門家Q&A
褥瘡へのタッピングは適切でしょうか?
投稿日:2012.03.25
ご質問
患者によっては、胃瘻がどうしてもダメで常に液漏れを起こしてしまい、結果、胃瘻を断念する例が年間1〜2例あります。原因は何なのか?と思っています。
専門家の見解
褥瘡の局所ケアについては、現在では日本褥瘡学会の「褥瘡予防・管理ガイドライン」(2009)や、「在宅褥瘡予防・治療ガイドブック」がその指標となっています。しかし、タッピングについてはこのどちらにも記載がなく、用語集にも載っていませんでした。同じような目的で行なわれるケアとして「マッサージ」がありますが、こちらについては掲載されていますのでこれを引用しますと、『骨突起部に対するマッサージは、一般的には行なわない。特に、力強いマッサージは行なわないことが強く勧められる。』となっています。これは、エビデンスレベル、推奨度ともに高いものです。つまり脆弱性の高い皮膚や、発赤などすでに炎症が認められる部位に対して、安全性が確認されていない方法で過剰な物理的ストレスを与えることは勧められない、ということです。
もちろん、マッサージとタッピングは違いますので、全く同じように考えることはできませんが、大いに参考にすべきでしょう。なお今回のご質問をきっかけに私も文献を探してみたところ2件ありましたが、いずれもエビデンスレベルの高いものではなく、まだまだ検証が必要と感じました。
以上を考え合わせ、現時点では褥瘡部の治療や予防のためのタッピングは推奨できません。今後も検証を重ねていく必要のある方法ととらえて、ケアに取り入れることは慎重に考えて頂きたいと思います。
もちろん、マッサージとタッピングは違いますので、全く同じように考えることはできませんが、大いに参考にすべきでしょう。なお今回のご質問をきっかけに私も文献を探してみたところ2件ありましたが、いずれもエビデンスレベルの高いものではなく、まだまだ検証が必要と感じました。
以上を考え合わせ、現時点では褥瘡部の治療や予防のためのタッピングは推奨できません。今後も検証を重ねていく必要のある方法ととらえて、ケアに取り入れることは慎重に考えて頂きたいと思います。
こちらの記事は、会員のスキルアップを支援するものであり、患者の病状改善および問題解決について保証するものではありません。
また、専門家Q&Aにより得られる知識はあくまで回答専門家の見解であり、医療行為となる診療行為、診断および投薬指導ではございません。
職務に生かす場合は職場の上長や患者の主治医に必ず相談し許可を取ってから実践するようお願いいたします。
専門家Q&Aを通じて得た知識を職務に活かす場合、患者のの心身の状態が悪化した場合でも、当社は一切責任を負いません。
本サイト内に掲載された情報の正確性および質については万全を期すものの、常に全ての場合に有効とは限らず、また、本サービスの利用の結果、万が一会員が不利益を被ったとしても、当社は当該不利益について一切の責任を負わないものとします。
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