専門家Q&A
中心静脈の管理
投稿日:2012.05.08
ご質問
中心静脈から高カロリー輸液を滴下していた時期には、フィルター付の輸液セットを使用していましたが、高カロリーではなくなり、通常の輸液ボトルに変更になったとき、医師から「なぜフィルター付を使う必要があるのか?」と言われました。どの本を見ても、中心静脈輸液時にはフィルター付の使用が記されていること、一般的に記されている必要性(細かい異物の混入)などを伝えましたが納得されません。抹消ラインと何が違うのかと言われ、相手を納得させる理由がわかりません。どなたか相手の医師が“なるほど”思える説明を教えてください。それともCVラインから高カロリーでなかったら、抹消用の輸液セットでも良いのでしょうか?
専門家の見解
フィルターが必要か否かは現在の輸液内容によると思います
フィルターが必要か否かは現在の輸液内容によると思います。
もちろん、高カロリーか否かと言うことではなく、ミキシングなどの作業を行っているかどうかです。
CDCのガイドラインでは感染対策を目的にインラインフィルターを用いるべきではないとしていますが、これはあくまで無菌調剤が普及しているアメリカで効果を発揮するものだという意見もあります。
感染対策で見ると井上善文先生の文章が良くまとまっています。
「輸液の無菌調製が完全にはできていない場合、輸液ラインを一体型にして三方活栓を使わないのであれば、インラインフィルターは有効である。輸液が汚染する危険性は あ る が 、そ の 汚 染 微 生 物 を フ ィ ル タ ー が 除 去 し て く れ る 可能 性があるからである。」
「輸液の無菌調製ができて、病棟で薬剤の追加混注もしない、輸液ラインに三方活栓も組み込んでいない一体型ラ イ ン で あ れ ば 、フィル タ ー が 微 生 物 を 捕 捉 す る と い う 能 力だ け を 考 え る と 、イ ン ラ イ ン フ ィ ル タ ー は 不 要 で あ る」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjspen/24/6/24_6_1163/_pdf
また、輸液調整時の不 溶 性 微 粒 子についてですが、
「既製品をそのまま適応する場合以外は不溶性微粒子を除去する目的、すなわち輸液製剤を含む静注用注射薬による栄養・薬物療法の安全性を担保するというリスクマネジメントの観点から輸液フィルターを使用すべきである」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjspen/24/6/24_6_1183/_pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjspen/25/6/25_6_1243/_pdf
フィルターが必要か否かは現在の輸液内容によると思います。
もちろん、高カロリーか否かと言うことではなく、ミキシングなどの作業を行っているかどうかです。
CDCのガイドラインでは感染対策を目的にインラインフィルターを用いるべきではないとしていますが、これはあくまで無菌調剤が普及しているアメリカで効果を発揮するものだという意見もあります。
感染対策で見ると井上善文先生の文章が良くまとまっています。
「輸液の無菌調製が完全にはできていない場合、輸液ラインを一体型にして三方活栓を使わないのであれば、インラインフィルターは有効である。輸液が汚染する危険性は あ る が 、そ の 汚 染 微 生 物 を フ ィ ル タ ー が 除 去 し て く れ る 可能 性があるからである。」
「輸液の無菌調製ができて、病棟で薬剤の追加混注もしない、輸液ラインに三方活栓も組み込んでいない一体型ラ イ ン で あ れ ば 、フィル タ ー が 微 生 物 を 捕 捉 す る と い う 能 力だ け を 考 え る と 、イ ン ラ イ ン フ ィ ル タ ー は 不 要 で あ る」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjspen/24/6/24_6_1163/_pdf
また、輸液調整時の不 溶 性 微 粒 子についてですが、
「既製品をそのまま適応する場合以外は不溶性微粒子を除去する目的、すなわち輸液製剤を含む静注用注射薬による栄養・薬物療法の安全性を担保するというリスクマネジメントの観点から輸液フィルターを使用すべきである」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjspen/24/6/24_6_1183/_pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjspen/25/6/25_6_1243/_pdf
こちらの記事は、会員のスキルアップを支援するものであり、患者の病状改善および問題解決について保証するものではありません。
また、専門家Q&Aにより得られる知識はあくまで回答専門家の見解であり、医療行為となる診療行為、診断および投薬指導ではございません。
職務に生かす場合は職場の上長や患者の主治医に必ず相談し許可を取ってから実践するようお願いいたします。
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本サイト内に掲載された情報の正確性および質については万全を期すものの、常に全ての場合に有効とは限らず、また、本サービスの利用の結果、万が一会員が不利益を被ったとしても、当社は当該不利益について一切の責任を負わないものとします。
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