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専門家Q&A

褥瘡ハイリスク患者ケア加算の該当患者について

ご質問

・褥瘡ハイリスク患者ケア加算において、該当要件が8項目ありますが
そのうちの、
アショック状態のもの・イ 重度の末梢循環不全のもの→明確な状態を表す指標はあるのか
エ 6時間以上の全身麻酔下による手術を受けたもの→麻酔開始から含めて計算するのか
ク 褥瘡に関する危険因子(病的骨突出、皮膚湿潤、浮腫等)があって既に褥瘡を有するもの→入院中に発生した場合も該当することになるのか
等が分かりません。スタッフに分かりやすく提示したいと思っているのですが、抹消循環不全など個々の病院である程度の状態を決めてよいのでしょうか。
よろしくお願いいたします。

専門家の見解

もともとどのような疾患があるかがわからないのですが、削った後の部分が触れただけで出血してしまうというのが気になります。鶏眼ではなく、ウイルス性疣贅(いわゆ大転子の褥瘡は、深くなりやすく、腱や骨が露出しやすいのでケアに難渋します。
ご質問の中にあるように、今の状態では、感染・炎症の制御を目標にケアをしていくことが重要です。
まず、必要なことは壊死組織の除去です。全身状態を評価し、外科的なデブリードマンが可能であれば速やかに除去していくことが必要です。もし、不可能であれば創の洗褥瘡ハイリスク患者ケア加算において、該当要件が8項目ありますが
そのうちの
アショック状態のもの・イ 重度の末梢循環不全のもの→明確な状態を表す指標はあるのか
→ショック状態の判断は、ショックの5徴候(①皮膚・顔面蒼白②肉体的精神的虚脱感③発汗・冷汗④脈拍微弱⑤不十分な呼吸)を元に、血圧の低下とともに臓器低還流の所見(意識障害、尿量の減少、末梢血管の収縮)を確認します。
末梢循環不全は、画像診断やABI測定、ドップラーでの聴診により判断する必要があります。現場では動脈の触知や末梢の冷感、皮膚の色による判断が多いです。最終的には、管理者が総合判断しています。
エ 6時間以上の全身麻酔下による手術を受けたもの→麻酔開始から含めて計算するのか
→褥瘡発生リスクが生じるのは麻酔が開始されてからとなるので、当院では麻酔開始時間を含めています。
ク 褥瘡に関する危険因子(病的骨突出、皮膚湿潤、浮腫等)があって既に褥瘡を有するもの→入院中に発生した場合も該当することになるのか
→当院では、院外で発生した褥瘡保有患者に対して算定しています。
褥瘡ハイリスクケア加算に関しては、監査機関によって細かな条件のニュアンス異なるようです。
近隣施設と情報交換をして、確認されることをお勧めします。

こちらの記事は、会員のスキルアップを支援するものであり、患者の病状改善および問題解決について保証するものではありません。
また、専門家Q&Aにより得られる知識はあくまで回答専門家の見解であり、医療行為となる診療行為、診断および投薬指導ではございません。
職務に生かす場合は職場の上長や患者の主治医に必ず相談し許可を取ってから実践するようお願いいたします。
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