専門家Q&A
胃液分泌が多い時の対策
投稿日：2011.06.12
ご質問
胃液の分泌が多く食間PEG開放時間に於いても病衣、寝具が濡れる程、何リットルと漏れてきます。PEGより出てくる胃液が腸へ移行してくれれば良いのですが、、、便通は問題なく経過しています。
ケアとして洗浄、皮フ保護としてベビーオイル塗布、体位の工夫を行っています。
胃液分泌が異常に多いときの対策を教えてほしいです？
ケアとして洗浄、皮フ保護としてベビーオイル塗布、体位の工夫を行っています。
胃液分泌が異常に多いときの対策を教えてほしいです？
専門家の見解
何リットル漏れるというのは病的であり、本来腸閉塞や、バルーンチューブ型のカテーテルを使用している方では、内部バルーンが正しい位置で膨らんでいるか（小腸で膨らんでいれば注入したものがすべて漏れになります）を疑わなくてはいけません。我々の施設ではそのような方には、内部バルーンの位置確認・イレウスがないか精査し、通常のPEGカテーテルからJ－PEG（小腸に注入でき、胃内容をドレナージできるチューブ）に交換し、栄養剤は小腸へ投与、胃液・腸液をドレナージします。また、タケプロン（プロトンポンプインヒビター：PPI）で胃酸を抑制、ガスモチンなどで胃排泄を促進します。また、何リットルも漏れるようであればいくらPEGからの注入をしても脱水、塩分不足が気になるところですので末梢点滴で水分を補います。スキントラブルも起こらないのが不思議な状態であり、状況に合わせ頻回の洗浄拭き取りとワセリン塗布を行います。
専門家の見解
西山先生の回答に追加する形になりますが、
胃液の分泌量が多いのか、胃からの排泄能が低下しているのかを確認できれば一番です。
漏れ出してくる液を尿検査で使うテステープでpHや糖の有無を確認できます。
糖が検出されるようであれば、栄養剤も一緒に漏れてきているということです。
pHが低く、糖がマイナスなら胃酸の分泌が亢進していると考えて
西山先生もお書きになっているようにプロトンポンプ阻害剤を投与して胃酸分泌を抑えるのが一番です。
可能であれば、X線透視下でガストログラフィンを注入して胃からの排出を見るか、
2倍に薄めたガストログラフィンを50mL注入し、注入直後、2時間後に腹部X線撮影を行い
流れ具合を確認できれば、そのままPEGからの栄養を続けるべきか、
空腸投与やTPNに切り替えるべきかの判断に役立ちます。
胃から十二指腸・空腸への流れが問題なければ、
(1)半固形化、(2)OS-1の先行投与などで胃の蠕動を刺激することも有効です。
また、栄養剤注入終了後、2時間おいてからウロバッグなどに繋いで胃内容を排泄させる
ことも食間のもれには有効ですが、その場合は排泄量に応じて輸液で補う必要があります。
胃液の分泌量が多いのか、胃からの排泄能が低下しているのかを確認できれば一番です。
漏れ出してくる液を尿検査で使うテステープでpHや糖の有無を確認できます。
糖が検出されるようであれば、栄養剤も一緒に漏れてきているということです。
pHが低く、糖がマイナスなら胃酸の分泌が亢進していると考えて
西山先生もお書きになっているようにプロトンポンプ阻害剤を投与して胃酸分泌を抑えるのが一番です。
可能であれば、X線透視下でガストログラフィンを注入して胃からの排出を見るか、
2倍に薄めたガストログラフィンを50mL注入し、注入直後、2時間後に腹部X線撮影を行い
流れ具合を確認できれば、そのままPEGからの栄養を続けるべきか、
空腸投与やTPNに切り替えるべきかの判断に役立ちます。
胃から十二指腸・空腸への流れが問題なければ、
(1)半固形化、(2)OS-1の先行投与などで胃の蠕動を刺激することも有効です。
また、栄養剤注入終了後、2時間おいてからウロバッグなどに繋いで胃内容を排泄させる
ことも食間のもれには有効ですが、その場合は排泄量に応じて輸液で補う必要があります。
こちらの記事は、会員のスキルアップを支援するものであり、患者の病状改善および問題解決について保証するものではありません。
また、専門家Q&Aにより得られる知識はあくまで回答専門家の見解であり、医療行為となる診療行為、診断および投薬指導ではございません。
職務に生かす場合は職場の上長や患者の主治医に必ず相談し許可を取ってから実践するようお願いいたします。
専門家Q&Aを通じて得た知識を職務に活かす場合、患者のの心身の状態が悪化した場合でも、当社は一切責任を負いません。
本サイト内に掲載された情報の正確性および質については万全を期すものの、常に全ての場合に有効とは限らず、また、本サービスの利用の結果、万が一会員が不利益を被ったとしても、当社は当該不利益について一切の責任を負わないものとします。
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