看護研究の進め方
廣町佐智子先生の看護研究の進め方⑱ 量的分析1
投稿日:2012.09.23
量的分析とは、数字で表したデータを分析する方法です。数字で表したデータといっても、以下に挙げたように4種類があり、分析方法の選択は、それぞれの特徴を考慮したものでなくてはなりません。今回は、量的データの種類と、一次集計の方法について説明します。
Ⅰ.量的データの種類
1 名義尺度:分類のための符号として数字を割り振った尺度(男性:1,女性:2)、(血液型A型:10,B型:20など)
2 順序尺度:評定尺度(3段階・4段階・5段階・7段階・・・)、フェイススケール、ヴィジュアルアナログスケールなど。
3 間隔尺度:尺度の原点(0)が任意に決められている尺度(決して「0」が「ない」という意味ではない尺度)。温度や湿度、知能指数など。
4 比尺度:尺度の原点(0)が存在する尺度。身長・体重、血圧などがあてはまる。※他の言い方として、①②を量的尺度、③④を質的尺度ということもあります。
Ⅱ.尺度と可能な計算との関係
自分が収集した尺度について確認ができたら、次は、その尺度でどんな分析が可能なのか確認していきましょう。ここで名義尺度を例にとってみましょう。
名義尺度で扱う「1」や「2」は、それが何であるかを示すだけであって、数字に順序の意味はなく、数字を足したり引いたり、かけたり割ったりもできません。
各尺度の可能な計算について以下に示したので、確認しておきましょう。
Ⅰ.量的データの種類
1 名義尺度:分類のための符号として数字を割り振った尺度(男性:1,女性:2)、(血液型A型:10,B型:20など)
2 順序尺度:評定尺度(3段階・4段階・5段階・7段階・・・)、フェイススケール、ヴィジュアルアナログスケールなど。
3 間隔尺度:尺度の原点(0)が任意に決められている尺度(決して「0」が「ない」という意味ではない尺度)。温度や湿度、知能指数など。
4 比尺度:尺度の原点(0)が存在する尺度。身長・体重、血圧などがあてはまる。※他の言い方として、①②を量的尺度、③④を質的尺度ということもあります。
Ⅱ.尺度と可能な計算との関係
自分が収集した尺度について確認ができたら、次は、その尺度でどんな分析が可能なのか確認していきましょう。ここで名義尺度を例にとってみましょう。
名義尺度で扱う「1」や「2」は、それが何であるかを示すだけであって、数字に順序の意味はなく、数字を足したり引いたり、かけたり割ったりもできません。
各尺度の可能な計算について以下に示したので、確認しておきましょう。
Ⅲ.集計前のデータ入力
それではいよいよ、データを統計ソフトに入力していくことにします。
統計ソフトには数字しか入力ができません。そこで、名義尺度については、コーディング表(名義尺度に数字の符号をつけるための対応表)をつくり、それに沿って数字を入力していくことにします。
以下にコーディング表の一例を示しました。
それではいよいよ、データを統計ソフトに入力していくことにします。
統計ソフトには数字しか入力ができません。そこで、名義尺度については、コーディング表(名義尺度に数字の符号をつけるための対応表)をつくり、それに沿って数字を入力していくことにします。
以下にコーディング表の一例を示しました。
Ⅳ.一次集計を行う
一次集計の目的は、データの概観や性質をとらえることです。
1 名義尺度や順序尺度の一次集計
名義尺度や順序尺度は限られた計算しかできません。足したり引いたり、かけたり割ったりはできないのです。そのため、集計では、度数分布(各階級に属するデータ数),最頻値(最も頻度の高い値)などをみます。統計ソフトに指示を出して、結果を出力してみましょう。以下はその一例です。
一次集計の目的は、データの概観や性質をとらえることです。
1 名義尺度や順序尺度の一次集計
名義尺度や順序尺度は限られた計算しかできません。足したり引いたり、かけたり割ったりはできないのです。そのため、集計では、度数分布(各階級に属するデータ数),最頻値(最も頻度の高い値)などをみます。統計ソフトに指示を出して、結果を出力してみましょう。以下はその一例です。
2 間隔尺度・比尺度の一次集計
平均値、最大値(データのなかで最も大きな値)、最小値(データのなかで最も小さい値)、範囲(最小値と最大値の差)、分散(データのばらつき)、標準偏差(分散の平方根)などが計算できます。
こちらも、統計ソフトに指示を出して、結果を概観してみましょう。 一次集計で得られたデータの概観は、結果の冒頭で、図表入りで紹介することになります。
二次集計結果(研究課題に沿った分析結果)を示す前のイントロダクションになるのですね。
さて、次回はいよいよその二次集計について解説します。
平均値、最大値(データのなかで最も大きな値)、最小値(データのなかで最も小さい値)、範囲(最小値と最大値の差)、分散(データのばらつき)、標準偏差(分散の平方根)などが計算できます。
こちらも、統計ソフトに指示を出して、結果を概観してみましょう。 一次集計で得られたデータの概観は、結果の冒頭で、図表入りで紹介することになります。
二次集計結果(研究課題に沿った分析結果)を示す前のイントロダクションになるのですね。
さて、次回はいよいよその二次集計について解説します。
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