看護研究の進め方
廣町佐智子先生の看護研究の進め方⑬ データの収集:観察法2
投稿日:2012.08.10
今回は、観察記録用紙を作成し、データ収集をするまでの手順について解説します。 1)方向付け 「第9回:データ収集:質問紙法②」で解説した内容と基本的には同じです。こちら[前回の「第9回:データ収集:質問紙法②」にリンクを貼っていただくことは可能でしょうか。]を確認してみてください。
2)観察項目の決定と、判定基準の作成 何を観察するのか、また観察した結果を判定するのにどのような基準を用いるのかを考えていきます。
野球では審判がピッチャーの投球を、「ストライク」「ボール」などと判定を下しています。どういう状態であれば「ストライク」なのか、どういう状態であれば「ボール」なのか、明確な基準があります。
観察法でデータを収集する場合も、そうした基準をあらかじめ作っておく必要があります。
以下は、ある研究で、看護師さんたちが文献を参考にして作成した「衛生学的手洗い」の観察項目と判定基準です。
2)観察項目の決定と、判定基準の作成 何を観察するのか、また観察した結果を判定するのにどのような基準を用いるのかを考えていきます。
野球では審判がピッチャーの投球を、「ストライク」「ボール」などと判定を下しています。どういう状態であれば「ストライク」なのか、どういう状態であれば「ボール」なのか、明確な基準があります。
観察法でデータを収集する場合も、そうした基準をあらかじめ作っておく必要があります。
以下は、ある研究で、看護師さんたちが文献を参考にして作成した「衛生学的手洗い」の観察項目と判定基準です。
ちなみに上記の判定基準は「できる・できない」ですが、研究によっては、「よく・だいたい・あまり・まったく」のような評定尺度法や、点数を付けるなどの方法もあります。
この他にも臨床では、様々な既存の判定基準を用いています。
例えば、手段的日常生活動作評価尺度(IADL)、ブレーデンスケール、グラスゴー・コーマ・スケール、アプガースコアなどです。
こういった尺度もうまく研究に取り入れていきましょう。
その際には、信頼性(測定の結果が安定していること)と、妥当性(測りたいものをきちんと測ること)を確認することが必要です。
3)観察ガイドラインの作成
実際に観察を行うためのガイドライン(台本)を作成しておきます。
ガイドラインの内容として重要なのは、次の3点です。
1 所属長や対象者への調査協力の依頼方法
2 観察の仕方:参加観察法か、非参加観察法か。参加観察法の場合は、対象者とのあいだにどう やってラポール(信頼関係)をつくっていくのか、観察時間や観察場面をどうするかなどを考えます
3 記録のとり方:観察しながらその場で記録するのか、観察終了後に記録するのかなどを考えます
4)予備調査・リハーサル
データ収集の本番に向けて、対象者数名にリハーサルを行います。
確認するポイントのひとつは、判定基準に問題はないかです。判定基準があいまいである場合は修正しましょう。
また、観察者が判定基準に沿って観察できているかどうかも点検します。
複数の観察者が同じ対象を判定して、一致度が80%以上かどうか確認します。
この他にも臨床では、様々な既存の判定基準を用いています。
例えば、手段的日常生活動作評価尺度(IADL)、ブレーデンスケール、グラスゴー・コーマ・スケール、アプガースコアなどです。
こういった尺度もうまく研究に取り入れていきましょう。
その際には、信頼性(測定の結果が安定していること)と、妥当性(測りたいものをきちんと測ること)を確認することが必要です。
3)観察ガイドラインの作成
実際に観察を行うためのガイドライン(台本)を作成しておきます。
ガイドラインの内容として重要なのは、次の3点です。
1 所属長や対象者への調査協力の依頼方法
2 観察の仕方:参加観察法か、非参加観察法か。参加観察法の場合は、対象者とのあいだにどう やってラポール(信頼関係)をつくっていくのか、観察時間や観察場面をどうするかなどを考えます
3 記録のとり方:観察しながらその場で記録するのか、観察終了後に記録するのかなどを考えます
4)予備調査・リハーサル
データ収集の本番に向けて、対象者数名にリハーサルを行います。
確認するポイントのひとつは、判定基準に問題はないかです。判定基準があいまいである場合は修正しましょう。
また、観察者が判定基準に沿って観察できているかどうかも点検します。
複数の観察者が同じ対象を判定して、一致度が80%以上かどうか確認します。
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