今日から役立つ!口腔ケア実践講座第2回
今日から役立つ!口腔ケア実践講座 食べられる口づくり 第2回正しいケアを覚えよう① ~器質的口腔ケア~
投稿日:2015.06.11
本連載のテーマである「食べられる口づくり」は、器質的口腔ケアと機能的口腔ケアの両面からアプローチします。
今回は、器質的口腔ケアを進めてゆく上でのポイントを、解説します。
※器質的口腔ケア:口腔を清潔に保ち細菌の増殖を防ぐことを主な目的として行われるケア
今回は、器質的口腔ケアを進めてゆく上でのポイントを、解説します。
※器質的口腔ケア:口腔を清潔に保ち細菌の増殖を防ぐことを主な目的として行われるケア
安全な姿勢を確保
個々の状態により、その人にとって最も安全な姿勢を見つけてからケアを始めます。
食道と気管が姿勢によってどのような位置関係になるかを理解して、ケアによる口腔内の水分や唾液を誤嚥しないようにポジションを決めます。
後屈は誤嚥の危険性が高まるので、クッションなどを利用して、30度仰臥位、やや前屈になるように(図1)。
食道と気管が姿勢によってどのような位置関係になるかを理解して、ケアによる口腔内の水分や唾液を誤嚥しないようにポジションを決めます。
後屈は誤嚥の危険性が高まるので、クッションなどを利用して、30度仰臥位、やや前屈になるように(図1)。
口腔内の状態に あったグッズを
口腔内をきれいに保つケアが器質的口腔ケアです。
歯ブラシ、舌クリーナー、歯磨剤、保湿剤などの他にも、一人ひとりの状態に合わせて必要な道具をそろえましょう。
ナースが毎日行っている口腔ケアの基本である、歯磨きに使用する歯ブラシは、その効果を左右する大切な道具です。患者さんの口腔内の状態に合わせて、毛の植毛、弾力性など適切なものを選びます。
歯ブラシの大きさの目安は、上の前歯2本分の大きさ、または下の前歯3本分が適切です(図2)。
また歯茎の境目を磨く場合は、軟らかめの歯ブラシが適しています。
歯ブラシ、舌クリーナー、歯磨剤、保湿剤などの他にも、一人ひとりの状態に合わせて必要な道具をそろえましょう。
ナースが毎日行っている口腔ケアの基本である、歯磨きに使用する歯ブラシは、その効果を左右する大切な道具です。患者さんの口腔内の状態に合わせて、毛の植毛、弾力性など適切なものを選びます。
歯ブラシの大きさの目安は、上の前歯2本分の大きさ、または下の前歯3本分が適切です(図2)。
また歯茎の境目を磨く場合は、軟らかめの歯ブラシが適しています。
むし歯がある、治療した歯が多い、プラーク(歯垢)が多いという患者さんにはフッ素配合歯磨剤が適切ですが、歯周病や歯茎に炎症がある患者さんには、クロロヘキシジン配合の歯磨剤や洗口剤の使用を、口腔乾燥のある方は保湿作用のある洗口剤(処方薬)を勧めます。
歯だけでなく、歯茎と唇の間、口蓋、舌などの粘膜もよく観察し、痛みや刺激を与えないようにスポンジブラシや口腔用ウエットティッシュなども使いながら、「気持ちの良い口腔ケア」を心がけましょう。
歯ブラシ、コップ、ガーグルベイスン、タオル、ガーゼ、エプロンなどは個々に使用するものなので、使い捨てでないものは、使用後、よく洗い乾燥させ清潔に保管します。
歯だけでなく、歯茎と唇の間、口蓋、舌などの粘膜もよく観察し、痛みや刺激を与えないようにスポンジブラシや口腔用ウエットティッシュなども使いながら、「気持ちの良い口腔ケア」を心がけましょう。
歯ブラシ、コップ、ガーグルベイスン、タオル、ガーゼ、エプロンなどは個々に使用するものなので、使い捨てでないものは、使用後、よく洗い乾燥させ清潔に保管します。
その他、必要に応じて用意してください(図3)。
・補助用具(ワンタフトブラシ、歯間ブラシ、スポンジブラシ、デンタルフロス、綿棒など):口腔の状態によって、使いやすいものを選びます。
・入れ歯用ブラシ、入れ歯洗浄剤
・舌クリーナー:舌苔除去用。歯ブラシで代用すると、舌の表面を傷つけてしまうので、舌専用のブラシを用意しましょう( 図4)。
・洗口液、デンタルリンス:刺激の少ないものを使用します。
・バイトブロック:市販品でなくても、ガーゼを巻いたものでも代用できます。
・入れ歯用ブラシ、入れ歯洗浄剤
・舌クリーナー:舌苔除去用。歯ブラシで代用すると、舌の表面を傷つけてしまうので、舌専用のブラシを用意しましょう( 図4)。
・洗口液、デンタルリンス:刺激の少ないものを使用します。
・バイトブロック:市販品でなくても、ガーゼを巻いたものでも代用できます。
感染対策・保湿も 忘れずに
ケアを始めるにあたっては、まず感染予防を念頭に置き、ケアをする人は必ずマスク・エプロンをつけ、きれいに洗った手に使い捨てグローブ(ラテックスまたはプラスチックグローブ)を着用します。
未滅菌のグローブであれば、グローブを装着した後に、手指消毒をします。
歯周病だけでなく、インフルエンザ、結核、B型・C型肝炎、ノロウイルスなど、うつすこともうつされることもないように、気をつけましょう。
また、口腔内が乾燥していると、汚れが取れにくかったり、ケアのときに擦れて痛みを生じたりするので、ケアの始めと終わりには保湿を行いましょう。
うがいのできる方には、ぶくぶくうがいをしてもらい、うがいのできない方は、ケアを行う人が、濡らしたスポンジや口腔用ウエットティッシュなどで口腔内を湿らせます。
スポンジブラシを使用するときは、水気を切ってから使います。口腔内の水分が多すぎると、飲み込んだり垂れこんだりして誤嚥する危険があるので、気をつけなければなりません。
未滅菌のグローブであれば、グローブを装着した後に、手指消毒をします。
歯周病だけでなく、インフルエンザ、結核、B型・C型肝炎、ノロウイルスなど、うつすこともうつされることもないように、気をつけましょう。
また、口腔内が乾燥していると、汚れが取れにくかったり、ケアのときに擦れて痛みを生じたりするので、ケアの始めと終わりには保湿を行いましょう。
うがいのできる方には、ぶくぶくうがいをしてもらい、うがいのできない方は、ケアを行う人が、濡らしたスポンジや口腔用ウエットティッシュなどで口腔内を湿らせます。
スポンジブラシを使用するときは、水気を切ってから使います。口腔内の水分が多すぎると、飲み込んだり垂れこんだりして誤嚥する危険があるので、気をつけなければなりません。
歯・入れ歯の磨き方
歯ブラシは、親指、人指し指、中指で鉛筆を持つように柄を軽く握ります。歯に対して直角に毛先を当て、軽い力で小刻みにブラシを動かし、ブラッシングする方法をスクラビング法といいます。
毛先が開いてしまうときは、力が強すぎです。歯と歯茎の境目の汚れを取るときには、毛先を斜め45度に当て(バス法)、優しく磨きます ( 図5)
歯と歯の隙間や奥歯、入れ歯の金具が当たっているところなども、汚れやすいところです。歯間ブラシやデンタルフロスなども使って、汚れを取り除きましょう。
毛先が開いてしまうときは、力が強すぎです。歯と歯茎の境目の汚れを取るときには、毛先を斜め45度に当て(バス法)、優しく磨きます ( 図5)
歯と歯の隙間や奥歯、入れ歯の金具が当たっているところなども、汚れやすいところです。歯間ブラシやデンタルフロスなども使って、汚れを取り除きましょう。
入れ歯は汚れを水で流し、専用ブラシで丁寧に磨きます。樹脂の部分に傷をつけると細菌が付着しやすくなるので、研磨剤の含まれる歯磨き粉はつけずに洗います。
汚れを落としたら、入れ歯洗浄剤につけておくと良いでしょう。
汚れを落としたら、入れ歯洗浄剤につけておくと良いでしょう。
監修
株式会社スマイル・フォー・ユー代表取締役/ 歯科衛生士
長岐 祐子 (ながき・ゆうこ)
____________________
※協力: 錦糸町駅ビル歯科第2
株式会社スマイル・フォー・ユー代表取締役/ 歯科衛生士
長岐 祐子 (ながき・ゆうこ)
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※協力: 錦糸町駅ビル歯科第2
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