今日からデキる!セルフケア第3回
今日からデキる!セルフケア 第3回(全4回) 日中の眠気をコントロールする方法
投稿日:2015.11.26
編集日:2023.03.03
睡眠や眠気のメカニズムを知り、業務や生活に生かすことを目的にしたこの講座。
3回目は、昼間の過ごし方です。
例えば、夜間しっかり眠れているはずなのに、夕方になると眠くなってしまうという場合など、昼間の生産性を高める為に、日中にできる眠気のコントロールの方法をお話します。
3回目は、昼間の過ごし方です。
例えば、夜間しっかり眠れているはずなのに、夕方になると眠くなってしまうという場合など、昼間の生産性を高める為に、日中にできる眠気のコントロールの方法をお話します。
仮眠(昼寝)をうまく活用し、仕事をテキパキこなそう!
朝までしっかり寝たはずなのに、昼過ぎや夕方になってくると眠くなってしまう、そんなことはありませんか?
「食後でお腹が一杯だから」と思っている方もいらっしゃると思いますが、実は食事のせいではなく、ある脳のメカニズムが関係しているからなのです。
それは、私たちに元々備わっている「睡眠―覚醒リズム」によるものです。
脳は働きを夜まで保つために、途中で休憩を入れようとします。その時間帯が起床から8時間後と22時間後にやってくるのです。その1回目の8時間後が、多くの方にとっては昼食後の時間と重なるというわけです。
「食後でお腹が一杯だから」と思っている方もいらっしゃると思いますが、実は食事のせいではなく、ある脳のメカニズムが関係しているからなのです。
それは、私たちに元々備わっている「睡眠―覚醒リズム」によるものです。
脳は働きを夜まで保つために、途中で休憩を入れようとします。その時間帯が起床から8時間後と22時間後にやってくるのです。その1回目の8時間後が、多くの方にとっては昼食後の時間と重なるというわけです。
このように、眠気というのは、脳が「休憩しようよ」とあなたにメッセージを送っているのです。その眠気のある時間帯に作業などをしていると、ミスが多くなってしまうことも研究で分かっています。
では、どうすればよいのか。それは眠くなる前に対策を取ることです。
6時起床であれば、14時頃眠気がきます。その前ですから、お昼休みの12時頃が仮眠としてはよい時間です。ポイントは、「眠くなる前に仮眠をとる」ことです。
眠くなった状態は、睡眠物質が溜まる、既に脳が休息に入って最も低下した状態となっています。そこから脳は徐々に活動を上げて行く体制に入っていきます。ですから、眠くなってから寝てしまうと、せっかく活動を高めていこうとする脳の働きを邪魔してしまいます。したがって、体は眠くても、脳は活動を高める準備を始めているので、眠くなる前に手を打つことが大事なのです。
次に、眠くないのに仮眠はとれないのでは?と思うかもしれませんが、眠気をとるためには眠らなくても、目を閉じるだけでも効果があります。
眠くなる前に少し目を閉じておき、その後に昼食をとるようにすると、噛む刺激で脳も徐々に目覚めていき、脳の活動が上がっていくサポートをすることもできるのです。
では、どうすればよいのか。それは眠くなる前に対策を取ることです。
6時起床であれば、14時頃眠気がきます。その前ですから、お昼休みの12時頃が仮眠としてはよい時間です。ポイントは、「眠くなる前に仮眠をとる」ことです。
眠くなった状態は、睡眠物質が溜まる、既に脳が休息に入って最も低下した状態となっています。そこから脳は徐々に活動を上げて行く体制に入っていきます。ですから、眠くなってから寝てしまうと、せっかく活動を高めていこうとする脳の働きを邪魔してしまいます。したがって、体は眠くても、脳は活動を高める準備を始めているので、眠くなる前に手を打つことが大事なのです。
次に、眠くないのに仮眠はとれないのでは?と思うかもしれませんが、眠気をとるためには眠らなくても、目を閉じるだけでも効果があります。
眠くなる前に少し目を閉じておき、その後に昼食をとるようにすると、噛む刺激で脳も徐々に目覚めていき、脳の活動が上がっていくサポートをすることもできるのです。
仮眠でよく聞かれる疑問についてお答えします。
仕事をしていると、なかなか仮眠を取る時間がありません。 どうしたら良いでしょうか?
仮眠と言うと、しっかり時間をとって寝るというイメージがあるかもしれませんが、理想的には10分〜15分程度でよいのです。
研究によると、5分程度の仮眠は主観的にスッキリしても、パフォーマンスの向上までは至らず、逆に、30分以上の長い睡眠は夜の睡眠と同じ深い睡眠に入ってしまい、夜の寝つきが悪くなったり質の低下につながったりすると言われています。
昼休みに休憩室で、10分〜15分の時間の確保をしてみましょう。
研究によると、5分程度の仮眠は主観的にスッキリしても、パフォーマンスの向上までは至らず、逆に、30分以上の長い睡眠は夜の睡眠と同じ深い睡眠に入ってしまい、夜の寝つきが悪くなったり質の低下につながったりすると言われています。
昼休みに休憩室で、10分〜15分の時間の確保をしてみましょう。
もし、長く眠りすぎる場合は、前回紹介した自己覚醒法を使い、「◯分後に起きる」と3回唱えてから仮眠してみてください。(ナースマガジン12号参照)
たとえお昼休みであっても、仮眠をとるのが難しかったり、椅子で目を閉じるのもちょっと…という方は、トイレなどで1〜2分でいいので目を閉じてみましょう。目を閉じて視覚を休めることで、少しでも脳を休めることができます。
また、仮眠は、覚醒が下がる8時間より少し前の、起床6時間後あたりが効果的です。(6時起床の場合、12時頃)。
出来れば毎日同じ時間帯にすることでリズムが整いやすくなります。
たとえお昼休みであっても、仮眠をとるのが難しかったり、椅子で目を閉じるのもちょっと…という方は、トイレなどで1〜2分でいいので目を閉じてみましょう。目を閉じて視覚を休めることで、少しでも脳を休めることができます。
また、仮眠は、覚醒が下がる8時間より少し前の、起床6時間後あたりが効果的です。(6時起床の場合、12時頃)。
出来れば毎日同じ時間帯にすることでリズムが整いやすくなります。
休憩室はソファーしかありません。 どのような姿勢で仮眠をとると良いでしょうか? また、仮眠の時のグッズなどありますか?
体の疲れをとるために仮眠をとる場合、横になるのが効果的です。しかし、横になって眠ると深い睡眠が出やすくなるため、長く寝すぎてしまったり夜の睡眠に影響したりすることがあります。
眠気をとるための仮眠では、座って眠るのがおすすめです。顎の付け根にある下顎骨を支えて眠ることで、座って眠っても体勢が安定します。
ネックピローなどを活用すると良いでしょう。
ネックピローなどを活用すると良いでしょう。
仮眠を取るとぼーっとするのですが、どうしたらいいでしょうか?
仮眠後に頭がぼーっとする現象は「睡眠慣性」と呼ばれています。
これは眠気や脳の疲れがどのくらい溜まっていたのかを知ることができる重要なサインなのです。ぼーっとする時間が長ければ長いほど、慢性的な睡眠不足だということを示しています。決して「昼寝のし過ぎ」ということではありません。
仮眠後の睡眠慣性の時間が短くなっていけば、睡眠不足の解消がうまくいっているということになります。睡眠慣性に注目することで、自分の状態をセルフチェックできますので、ぜひ活用してみてください。
これは眠気や脳の疲れがどのくらい溜まっていたのかを知ることができる重要なサインなのです。ぼーっとする時間が長ければ長いほど、慢性的な睡眠不足だということを示しています。決して「昼寝のし過ぎ」ということではありません。
仮眠後の睡眠慣性の時間が短くなっていけば、睡眠不足の解消がうまくいっているということになります。睡眠慣性に注目することで、自分の状態をセルフチェックできますので、ぜひ活用してみてください。
仮眠をとっても、仕事が落ちついた時や、帰宅時など眠くなってしまいます。 どうしたらいいでしょうか?
仕事のピークを過ぎた時、帰りの電車で座って一息ついた時など、どうしても眠くなる瞬間はあるかと思います。
夜の睡眠のために眠らないほうが良いとはわかっているけれど眠い、そんな時は体温を上げることを心がけてみてください。
夜の睡眠のために眠らないほうが良いとはわかっているけれど眠い、そんな時は体温を上げることを心がけてみてください。
その場で簡単に出来る方法は、背中の筋肉を使うことが効果的です。深部体温が最も上がる起床11時間後や、または眠くなった時に、「姿勢を正す」ことを意識してみましょう。
まず肩甲骨の位置を直します。座った状態で両肩を高く上げ、そのままできるだけ後ろに引きます。できるだけ後ろに引いたところで、力を抜いて肩を下ろします。そこが肩甲骨の正しい位置です。
次に、肛門をしっかり閉めます。そうして、肩甲骨を肛門に向かって引き下げます。背中を触ってみて、筋肉が固い感じがしたらうまく背中の筋肉を使えているサインです。
肩甲骨を肛門に向かって下げる姿勢ができたら、呼吸を止めないように5秒数えて、すっと力を抜きます。姿勢を良くしている5分間に、何度かこれを繰り返してみましょう。
まず肩甲骨の位置を直します。座った状態で両肩を高く上げ、そのままできるだけ後ろに引きます。できるだけ後ろに引いたところで、力を抜いて肩を下ろします。そこが肩甲骨の正しい位置です。
次に、肛門をしっかり閉めます。そうして、肩甲骨を肛門に向かって引き下げます。背中を触ってみて、筋肉が固い感じがしたらうまく背中の筋肉を使えているサインです。
肩甲骨を肛門に向かって下げる姿勢ができたら、呼吸を止めないように5秒数えて、すっと力を抜きます。姿勢を良くしている5分間に、何度かこれを繰り返してみましょう。
まとめ
1. 眠くなる前に仮眠をとる習慣を作る
(起床6時間後くらいを目安に)
2. 夕方の眠気はガマン!体温を上げる運動で乗り切ろう
眠気を感じる、というのは脳が正しく機能している証拠であるという
一面もあります。看護師として、自分の睡眠を観察してみましょう。
一日の中でどんな場面で、どんな時間帯に眠気が出るのかを観察し、
眠気が出る前に対策をすることがセルフケアとして重要です。
蓮見 紋加 先生
臨床心理士。投薬を前提としない心療内科のベスリクリニックでカウンセリングや睡眠改善のためのアドバイスを実施。
薬以外でも考え方のクセや生活習慣に改善できるポイントはないかなど、患者さんと一緒に考えています。
この記事の監修者
田中 伸明 先生
- ベスリクリニック院長、神経内科、東洋医学専門医等
ベスリクリニック(ベタースリープ、ベターライフ) を開設し、「薬に頼らない」をコンセプトにした心療内科・内科・神経内科の治療を提供。 睡眠を改善する睡眠外来は、治療の根本と考えている。
ベスリクリニック
東京都千代田区神田鍛冶町3-2 神田サンミビル8F
TEL:03-5295-7555 HP:http://besli.jp
【参考資料】菅原洋平 (自由国民社) あなたの人生を変える睡眠の法則
東京都千代田区神田鍛冶町3-2 神田サンミビル8F
TEL:03-5295-7555 HP:http://besli.jp
【参考資料】菅原洋平 (自由国民社) あなたの人生を変える睡眠の法則
\ シェア /