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透析看護の基本のキ!第20回

第20回 ダイアライザーによるアナフィラキシーショック

投稿日:2016.03.15

ポリスルホン(PS)膜ダイアライザーのポリスルホン素材は元来疎水性にて、ポリビニルピロリドン(PVP)をコーティングすることにより親水化させています。

プライミング時の生理食塩水ではリンスしきれなかったPVPが、血液と接触することで溶け出し体内に流入し、透析中の急激な血圧低下や血小板減少などが出現する事例が報告されています。

患者さんへのPVP流入を低減させるために十分な洗浄が有効とされ、1.0~1.5Lの生理食塩水で洗浄し、同時に透析液を350~500mL/min流して十分に洗浄します。
近年ではPVPを極限まで硬化させ、更に減量することでショックの危険性を軽減させたダイアライザーが発売されています。
しかし、PVPが少ない分、抗血栓性に劣りダイアライザー内残血を起こしやすいとされます。

安全を考慮したいろいろなダイアライザーが発売されていますが、「基本中の基本!プライミングを十分確実に行う」ことが、患者さんの安全に直結することと言えます。

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