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Go Go Mr.Nurse! File 第2回

Go,Go,Mr.Nurse! File.002 上田晧平さん

投稿日:2014.11.21

看護師の仕事は、やりがいがある半面、心身ともに激務にさらされるハードなお仕事でもあります。
今回ご登場いただいた上田皓平さん(30歳) は、看護師として働くこと(ワーク)を自分の思い描く生活(ライフ)を実現するための手段と位置づけて、我が道を切り開いてきた方です。
現在は看護師としての経歴をベースに、社会企業家として活動中。

子どもが大好きなんです

高校卒業時に看護師を目指した上田さん。志望動機は何だったのでしょうか。

「第一に、子供が大好きということです。子供に関わる仕事は保育士や教員などいろいろありますが、高校生なりに考えた結果、看護師を選びました。
また、僕自身が骨折した時に整復ミスを経験しており、そういう医療ミスで辛い思いをする子どもがいなくなるように、という思いも理由の一つです」。

聞けば、無類の子ども好きが息子さんの誕生と共にさらに全開!

「お風呂と朝の散歩は、絶対僕にやらせて! と妻にお願いしました。
僕が家にいるときは、ミルクとオムツ交換も。とにかく子どもが大好きなので、時間に縛られることなく子育てがしたいと思っていました。もう子育て絶対優先で、そのためのチョイスとしてフリーになったようなものです」。

このままではまずい!フリーランスの道をゆく

定収入を得られる雇用関係をやめ、20代で起業に踏み切る決心は、どこから生まれたのでしょう?

「経済力をつけることはとても大事なことですし、父の亡き後、僕と兄を一人で育ててくれた母に楽をさせるためにも、大学を卒業したら就職、と思っていました。
その一方、自分の将来像を考えた時、今の生活の糧と引き換えにその将来像をあきらめるのも嫌。
そこで僕が出した結論は、キャリアアップのための大学院進学でした。
ところが、資格とキャリアを身につけても、人生そう変わるものではないという事実に、大学院在学中に直面してしまいました。
そこで、何かビジネスを始めなくちゃ、看護師である僕たちにしかできないことで、ノーリスクの事業展開はないか?と考えていました。

大学病院に勤務して半年くらいの頃、自分の将来像と活動理念が合致する企業と出会い、退職後にフリーランスの立場で契約を結びました。
自分が事業主となり、収入に結び付けることが出来ました。
今は、日々の糧を得るためではなく、自己実現するための手段として看護師の資格を最大限活かしている、という感じですね」。

自他共に認める社会起業家の上田さんがいま取り組んでいることを教えていただきました。

「ボランティアとして、地方の過疎化・医療崩壊対策として、都市部から地方に人口を流すプロジェクトに関わっています。
地方のニーズは人口増加と医療の充実なので、植林とか田植えとか稲刈りとか、自然環境にも村の住民にもプラスになるようなプログラムを、都市部からのツアー参加形式で体験してもらおうというものです。

ハードな看護業務からのレスパイトという意味合いも含め、看護師の立場からの提案をしたり、看護師の ネットワークを使って参加を呼びかけたりしています。
全国どこでも資格が切り札になるはずの看護師ですが、子育てをしながら働くということが考慮された勤務条件が満たされない限り、看護師という資格を持っていても再就職は難しいと、周りを見ていてよく思います。
将来、子育てと仕事を両立させる環境の整ったところで暮らしたいと思っている看護師にも、興味深いプロジェクトになるのではないでしょうか」。

自分の責任で自分の思い通りに生きる

ライフワークバランスを考えたとき、働き方で生活が規定されることを拒み、自分の望む生活を原点に働き方を変えていった上田さん。見事、育児優先の思い通りの生活を手に入れているわけですが、そんな思うようにいくものなのでしょうか。

「人生、思った通りになるんですよ、といつも言っているんです。〝そんな、思うようになんてならないよ〞と思っている人は、思うようにならないと思ったようになっているわけですよね?」
と上田さんは言います。

あ、ホントですね! 条件や環境が整うのを待っているのではなく、自分の責任で自分の人生を切り開いてきた上田さんならではの、説得力があります。

日々病状の変化していく患者さんに向き合って的確な判断と対応をしている看護師のみなさん、ご自身の人生にも的確な判断と対応で、思い通りの生き方に近づいていきませんか? 

協力:日本男性看護師会

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