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ナースのための ワンポイントレッスン

気持ちに寄り添う医療英会話 ワンポイントレッスン⑥

投稿日:2024.07.23

外国人の患者さんに接するとき、「どんな風に声をかけたら良いんだろう?」と感じている方も多いことと思います。このシリーズでは、患者さんの気持ちに寄り添う臨床で使いたいひとこと英会話を森口ふさ江先生に教えていただきます!

第6回 患者さんに優しく自然な英語表現で 指示する・質問する

ナースとして患者さんに指示をするまたは質問する場面は多くあると思いますが、英語表現では、知らずに使うと患者さんにとって命令口調に聞こえたり、不快に思ったりすることがあります。今回は、その例をご紹介します。

× Please sit down. どうぞ、座れ!

〇 Please have a seat. どうぞ、席についてください
〇 Please take a seat. どうぞ、おかけください。

Pleaseを付けたとしても、Sit downは上から目線になり、失礼な表現と捉えられてしまいます。推奨表現を使うようにしましょう。

× Don‛t move. 動くな!

〇 Please stay still.  じっとしていてください。
〇 Please try not to move. 動かないようにしてください。

Donʼt move は、動くな!というニュアンスで、Pleaseをつけたとしても、患者さんは驚いてしまいます。Stillは、じっとしている(形容詞)という意味です。緊急性がなければ、推奨表現を使ってみてください。推奨表現のみでも柔らかい言葉なのでどちらでも良いですが、Pleaseを付けるとより丁寧になります。

△ What is your job ?  仕事は何ですか?

〇 What do you do ?  普段(の仕事は)何されていますか?

What do you do?だけでも通じますが、その後にfor work/for a living?と続けてもOKです。
What is your job?は、間違いではないですが、Nativeにとっては、直接過ぎて失礼だと捉えられがちです。推奨表現が、仕事を聞く時のより自然な英語表現です。

× Come here, please.  どうぞ、ここに来い!

〇 Please follow me. 私について来てください。
〇 Please come with me. 私と一緒に来てください。

Please をつけたとしても、come hereは、犬や小さい子どもに使う命令口調と捉えられがちです。推奨表現を使いましょう。



森口 ふさ江 先生

合同会社 MIND RESET アライアンス 代表。
米国コロラド州立大学で看護学士取得後、カリフォルニア州ロマリンダ大学病院でレジスタードナースとして勤務。帰国後は小児専門病院で、急性・重症患者看護専門看護師として勤務。
2018年より看護系大学で教員となる。現在は、博士課程にて看護教育学を専攻し、臨床推論の看護教育への応用を研究テーマとしている。米国でナースとして勤務した経験を基に、国際医療通訳アカデミーにて医療通訳士養成コース(英語)や、医療従事者のための医療英会話コースなどを担当している。

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