褥瘡コラム第3回
第3回 褥瘡コラム 褥瘡発生予防
投稿日:2011.08.05
~内的因子への対策~
前回、前々回と褥瘡予防に対する対策を挙げてきましたが、今回は内的因子への対策を考えていきます。内的因子とは・・・『低栄養』や『年齢』・『血圧低下』などがあります。
一見して、『看護師にはどうにもならない・・・』と思ってしまう方もいるかもしれませんが、危険因子による対策が取れれば看護師でも十分にケア介入ができるものです。
一見して、『看護師にはどうにもならない・・・』と思ってしまう方もいるかもしれませんが、危険因子による対策が取れれば看護師でも十分にケア介入ができるものです。
~低栄養に対して~
栄養状態が悪い理由は多々あると思います。肝障害によるアルブミン合成能力の低下、ターミナル期による栄養補給困難、術後や検査・肺炎による絶食期間・・・
経口からの栄養補給が困難な場合には持続点滴・中心静脈栄養・経腸栄養などの投与により栄養管理が行われます。その管理ももちろん大切な看護師の管理と言えます。
しかし、経腸栄養などを行っても下痢が続いていたらどうでしょう??十分な栄養が得られないだけでなく水分も不足し、電解質異常にもつながります。
また、正常の排便では便が腸液でコーティングされているのに対し、下痢便では腸液で包まれることがなく消化酵素が含まれた状態で排出されます。
これにより、皮膚障害(おむつかぶれなど)が起きてしまいます。よって、この排便・便の性状のコントロールも褥瘡予防に繋がると言えます。
経口からの栄養補給が困難な場合には持続点滴・中心静脈栄養・経腸栄養などの投与により栄養管理が行われます。その管理ももちろん大切な看護師の管理と言えます。
しかし、経腸栄養などを行っても下痢が続いていたらどうでしょう??十分な栄養が得られないだけでなく水分も不足し、電解質異常にもつながります。
また、正常の排便では便が腸液でコーティングされているのに対し、下痢便では腸液で包まれることがなく消化酵素が含まれた状態で排出されます。
これにより、皮膚障害(おむつかぶれなど)が起きてしまいます。よって、この排便・便の性状のコントロールも褥瘡予防に繋がると言えます。
~年齢に対して~
高齢になると表皮のターンオーバーの時間は延長し、菲薄化します。また、表皮と真皮を結合している細胞膜も薄くなり軽微な刺激で皮膚損傷が生じたり、内出血・水泡形成へと至ってしまいます。
また、高齢者だけでなく、超低出生体重児など、皮膚の形成が未熟な場合にも軽微な刺激でも皮膚損傷へと至りやすいので注意が必要です。
このような皮膚に対しては、特に摩擦やズレを与えないように注意が必要であり、耐久性の増大目的で被膜材や保護材を使用します。
また、高齢者だけでなく、超低出生体重児など、皮膚の形成が未熟な場合にも軽微な刺激でも皮膚損傷へと至りやすいので注意が必要です。
このような皮膚に対しては、特に摩擦やズレを与えないように注意が必要であり、耐久性の増大目的で被膜材や保護材を使用します。
~血圧低下に対して~
血圧が低下すると重要組織に血流を集めるため皮膚等の末梢の血流は乏しくなります。軽微な圧迫だけでも虚血になりやすく壊死・褥瘡形成へと至りやすくなります。
このような場合、血流の維持や点滴管理が重要になりますが、対策としては圧をかけないことが大切です。血圧が低い時には体圧分散寝具を正しく使用し定期的な除圧が重要になります。
とはいっても血圧が低い状態とは病態的にもあまり良い状態とは言えませんので、体位変換以外にマットレスを直接押して圧を逃がすなどのケースBYケースで対応することが大切です。
これらのことを通して感じたかもしれませんが、内的因子に関して『看護師は何もできない・・・』と思うのではなく『危険因子を持っているんだ!』と認識しながら関わることが大切でその結果、愛護的にケア・褥瘡予防に繋がるのです。
皆さんのケアが褥瘡予防・治癒に有効に働きますように・・・
このような場合、血流の維持や点滴管理が重要になりますが、対策としては圧をかけないことが大切です。血圧が低い時には体圧分散寝具を正しく使用し定期的な除圧が重要になります。
とはいっても血圧が低い状態とは病態的にもあまり良い状態とは言えませんので、体位変換以外にマットレスを直接押して圧を逃がすなどのケースBYケースで対応することが大切です。
これらのことを通して感じたかもしれませんが、内的因子に関して『看護師は何もできない・・・』と思うのではなく『危険因子を持っているんだ!』と認識しながら関わることが大切でその結果、愛護的にケア・褥瘡予防に繋がるのです。
皆さんのケアが褥瘡予防・治癒に有効に働きますように・・・
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