セミナー・イベントレポート
セミナー・イベントレポート 特別企画シンポジウム【訪問看護ステーションの未来創り】
~2018年介護保険制度改正 & 診療・介護報酬ダブル改定を見据えた将来構想~
日時:2018年1月27日
会場:日経ホール(東京都)
主催:一般社団法人看護エデュケーションパーラー、ソフィアメディ株式会社、
医療法人社団ホムアレー
会場:日経ホール(東京都)
主催:一般社団法人看護エデュケーションパーラー、ソフィアメディ株式会社、
医療法人社団ホムアレー
第1部
■基調講演Ⅰ:訪問看護ステーションの未来展望 ―地域包括ケアシステムで変える日本の医療
講師:山崎摩耶先生(旭川大学特任教授)
・訪問看護ステーションの発展と今後
1992年に訪問看護ステーションが創設されたが、対象は寝たきり老人患者への自宅への訪問看護のみ、利用者はわずか8260人であった。制度創設から25年をへて、介護報酬・診療報酬の改定の都度、順調に成長してきた。
現在では利用者は医療23万人、介護41万人となり(平成29年)、対象も自宅への訪問看護(全年齢、疾病問わず)、グループホーム、特養、特定施設、サービス付き高齢者住宅、看護小規模多機能型居宅介護へと拡大した。しかし、なかには閉鎖に追い込まれるステーションも出ている。
2025年以降を見据えた医療・介護保険を展望すると、
①少子高齢化“多死”時代
②地域包括ケアと在宅医療推進
③地域医療構想・ドラスティックな診療報酬改定
④介護報酬改定;地域包括ケアシステムの推進
⑤病院医療から地域完結型医療
があげられ、変化に対応した者だけが生き残れる。
日本の医療供給体制をみると、人口当たりの病床数は他国より多いが、一方、病床当たりの医師数は欧米諸国より相当少ない。
人口千対(人口1000人に対して)の訪問看護師・地域看護師数を欧州と比較すると半分以下、在宅死亡率も欧州の半分以下となっている。
75歳以上の高齢者の割合は2025年に18.1%、2060年には26.9%となる。75歳以上人口は、多くの都道府県で2025年までは急激に上昇するが、その後の上昇は緩やかで2030年ごろをピークに減少する。また、地域により高齢化のピークが異なり、医療需要総量も異なる。
2025年に向け、在宅医療の需要は、
①高齢化の進展
②地域医療構想による病床の機能分化・連携
により大きく増加する見込み。訪問診療を利用する患者は2025年に100万人と見込まれている。
平成23年→平成28年の全国の訪問看護ステーション数の推移をみると、最大3.6倍、全国平均で1.83倍増加している。
法人種別では医療法人と営利法人が多く、営利法人の事業所の増加が著しい。地域における訪問看護の供給体制をみると、訪問看護ステーション・訪問看護を実施している診療所・病院ともにない市区町村が約18%(317か所)(平成26年度)。
経営状況をみると、平成23年に比べプラスの事業所が多く、さらに訪問回数の多い施設ほど職員数が多く、収支がプラスになっている。
医療ニーズの高い利用者に状況に応じたサービス、地域における多様な療養支援を行うため「看護小規模多機能型居宅介護」(複合サービス)ができ、現在、全国で330事業所が登録している。
多様な事業、多様なプレーヤー、多様な働き方、多様な価値観を包摂した経営が、結果的に利用者満足度を上げ、事業の業績向上・発展性・将来性につながる。
2025年以降を見据えた医療・介護保険を展望すると、
①少子高齢化“多死”時代
②地域包括ケアと在宅医療推進
③地域医療構想・ドラスティックな診療報酬改定
④介護報酬改定;地域包括ケアシステムの推進
⑤病院医療から地域完結型医療
があげられ、変化に対応した者だけが生き残れる。
日本の医療供給体制をみると、人口当たりの病床数は他国より多いが、一方、病床当たりの医師数は欧米諸国より相当少ない。
人口千対(人口1000人に対して)の訪問看護師・地域看護師数を欧州と比較すると半分以下、在宅死亡率も欧州の半分以下となっている。
75歳以上の高齢者の割合は2025年に18.1%、2060年には26.9%となる。75歳以上人口は、多くの都道府県で2025年までは急激に上昇するが、その後の上昇は緩やかで2030年ごろをピークに減少する。また、地域により高齢化のピークが異なり、医療需要総量も異なる。
2025年に向け、在宅医療の需要は、
①高齢化の進展
②地域医療構想による病床の機能分化・連携
により大きく増加する見込み。訪問診療を利用する患者は2025年に100万人と見込まれている。
平成23年→平成28年の全国の訪問看護ステーション数の推移をみると、最大3.6倍、全国平均で1.83倍増加している。
法人種別では医療法人と営利法人が多く、営利法人の事業所の増加が著しい。地域における訪問看護の供給体制をみると、訪問看護ステーション・訪問看護を実施している診療所・病院ともにない市区町村が約18%(317か所)(平成26年度)。
経営状況をみると、平成23年に比べプラスの事業所が多く、さらに訪問回数の多い施設ほど職員数が多く、収支がプラスになっている。
医療ニーズの高い利用者に状況に応じたサービス、地域における多様な療養支援を行うため「看護小規模多機能型居宅介護」(複合サービス)ができ、現在、全国で330事業所が登録している。
多様な事業、多様なプレーヤー、多様な働き方、多様な価値観を包摂した経営が、結果的に利用者満足度を上げ、事業の業績向上・発展性・将来性につながる。
・平成30年度診療報酬・介護報酬・障害報酬改定情報
診療報酬+0.55%、介護報酬+0.54%、障害報酬+0.47%となっている。
平成30年度介護報酬改定に関する審議報告の概要:
①地域包括ケアシステムの推進
②自立支援・重度化防止に資する質の高い介護サービスの実現
③多様な人材の確保と生産性の向上
④介護サービスの適正化・重点化を通じた制度の安定性・持続可能性の確保
が骨子。
平成30年度介護報酬改定に関する審議報告の概要:
①地域包括ケアシステムの推進
②自立支援・重度化防止に資する質の高い介護サービスの実現
③多様な人材の確保と生産性の向上
④介護サービスの適正化・重点化を通じた制度の安定性・持続可能性の確保
が骨子。
■基調講演Ⅱ:訪問看護への期待と 平成30年度診療報酬改定の動向
講師:佐藤美穂子先生(日本訪問看護財団常務理事)
訪問看護師は、利用者のQOLの向上をめざし
①健康状態を総合的に判断して、疾病や介護状態の予防・重症化予防
②在宅移行支援
③在宅療養支援
④在宅で活動をしている。
①健康状態を総合的に判断して、疾病や介護状態の予防・重症化予防
②在宅移行支援
③在宅療養支援
④在宅で活動をしている。
訪問看護ステーション事業所数は9422に上り(2017年)、保険別利用者では介護保険71.2%、医療保険28.8%となっている。
日本看護協会、日本訪問看護財団、全国訪問看護事業協会は「訪問看護推進10カ年戦略」を見直し、「訪問看護アクションプラン2025」を作成した。
内容としては
①訪問看護の量的拡大
②訪問看護の機能拡大
③訪問看護の質の向上
④地域包括ケアへの対応
などが盛り込まれている。
日本看護協会、日本訪問看護財団、全国訪問看護事業協会は「訪問看護推進10カ年戦略」を見直し、「訪問看護アクションプラン2025」を作成した。
内容としては
①訪問看護の量的拡大
②訪問看護の機能拡大
③訪問看護の質の向上
④地域包括ケアへの対応
などが盛り込まれている。
・平成30年度訪問看護療養費改定項目案
1.入退院時の支援
2.訪問看護基本療養費
3.訪問看護基本療養費の加算
4.精神科訪問看護基本療養費
5.精神科訪問看護基本療養費の加算
6.訪問看護管理療養費。
2.訪問看護基本療養費
3.訪問看護基本療養費の加算
4.精神科訪問看護基本療養費
5.精神科訪問看護基本療養費の加算
6.訪問看護管理療養費。
・平成30年度介護報酬改定(訪問看護費の主な改定項目)
1.介護予防訪問看護と訪問看護
2.(介護予防)訪問看護費
3.(介護予防)訪問看護費の加算
4.その他。
介護保険は、これまでのケア中心から医療も関われるようになりつつある。
2.(介護予防)訪問看護費
3.(介護予防)訪問看護費の加算
4.その他。
介護保険は、これまでのケア中心から医療も関われるようになりつつある。
第2部
■訪問看護ステーション・未来創りセッション2018
(パネルディスカッション)
テーマ
「訪問看護ステーション事業:現状の課題の共有、そして10年先に通用する体制整備と変革視点とは!」
「訪問看護ステーション事業:現状の課題の共有、そして10年先に通用する体制整備と変革視点とは!」
糠谷和弘先生(ファシリテーター/スターコンサルティンググループ)、佐藤美穂子先生、吉田豊美先生(エムスリーナースサポート)、吉田秀樹先生(N・フィールド)、高丸 慶先生(ホスピタリティ・ワン)、大石佳能子先生(メディヴァ)、高橋英太郎先生(Buutzorg services japan)信田 明先生(ソフィメディ)が登壇。
①ステーション運営、地域連携等での現状の課題
②経営合理化への取り組み
③2025年以降を意識したステーション機能、展開、事業構造モデル
④医療-看護-介護、複合施設経営を展開していく事業構造とそのメリット
について討論、意見交換が行われた。
※取材・執筆:西谷 誠(ニュートリション・アルファ)
①ステーション運営、地域連携等での現状の課題
②経営合理化への取り組み
③2025年以降を意識したステーション機能、展開、事業構造モデル
④医療-看護-介護、複合施設経営を展開していく事業構造とそのメリット
について討論、意見交換が行われた。
※取材・執筆:西谷 誠(ニュートリション・アルファ)
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