第1回 ポスターセッション セミナー開催!~ 手指衛生遵守・手荒れ対策について考える~
投稿日:2022.03.28
新型コロナウイルス感染症の影響で研究会や学術集会が延期・縮小している中、「現場を良くしていきたい」そんな思いに共感し、オンラインでのポスターセッション開催の運びとなりました(2021年10月14開催)。
司会・座長に森兼啓太先生をお招きし、四宮聡先生にはポスター作成のポイント、手指衛生推進に取り組む際のポイントについての教育講演をいただきました。事前に先生方に査読いただき、選出されたお二人の発表から、以下に要旨を紹介します。
司会・座長に森兼啓太先生をお招きし、四宮聡先生にはポスター作成のポイント、手指衛生推進に取り組む際のポイントについての教育講演をいただきました。事前に先生方に査読いただき、選出されたお二人の発表から、以下に要旨を紹介します。
山形大学医学部附属病院
検査部・感染制御部部長
検査部・感染制御部部長
森兼 啓太 先生
箕面市立病院 感染管理認定看護師
四宮 聡 先生
ポスター作成のコツ
四宮先生の講演では、今回の企画への応援メッセージもいただきました。ポスター作成時は、下記を参考にしてみましょう。
●ストーリーを大切にする
●自分が言いたいことではなく、調査・研究で得られたことを伝える
●文字の大きさや書体に気をつけて見やすさを心がける
●データ処理の際は手計算せず、Excel の関数・フィルターを活用する
●自分が言いたいことではなく、調査・研究で得られたことを伝える
●文字の大きさや書体に気をつけて見やすさを心がける
●データ処理の際は手計算せず、Excel の関数・フィルターを活用する
手指衛生が遵守できない原因を探る
❶ 手指衛生回数向上に向けた取り組み
水澤肇 氏
医療法人惇慧会 外旭川病院
看護部感染管理認定看護師
看護部感染管理認定看護師
院内のICTは、手指衛生の回数に着目し「手指消毒を意識しているか?」「消毒時に1回分ポンプを押し切っているか?」この2点について看護部職員にアンケートを行った。
「あまり意識していない」という回答から要因を掘り下げたところ、「忙しい」「手荒れがひどい」といった理由が明らかになった。これらの理由に対して、業務の見直し、手指消毒薬配置場所の検討、ポンプ式ローションを各部署に配置した。啓発活動に加え、できない理由を掘り下げたことで新たな対策につながり、手指衛生の回数が上昇するという結果になった。
「あまり意識していない」という回答から要因を掘り下げたところ、「忙しい」「手荒れがひどい」といった理由が明らかになった。これらの理由に対して、業務の見直し、手指消毒薬配置場所の検討、ポンプ式ローションを各部署に配置した。啓発活動に加え、できない理由を掘り下げたことで新たな対策につながり、手指衛生の回数が上昇するという結果になった。
❷ 手指衛生遵守率向上に向けた取り組み
加々田久美子氏※、河野久美子氏、貴志裕子氏
医療法人春秋会 城山病院 看護部院内感染防止対策委員会
※発表者
※発表者
手指衛生の実態調査から「体液曝露後の遵守率」に着目した。2020年度の目標を「遵守率が前年度を上回る」と設定し、勉強会、直接指導、ポスターの掲示等啓発活動を行った。結果、翌年の調査にて、統計学的有意差はなかったが遵守率の向上がみられた。
手指衛生ができない理由として、「急いでいた」「手荒れ」等の意見が挙がった。これらの理由が明らかになることで、職場環境の見直し、教育を充実させる等対策の方向性を考えることができるようになった。
手指衛生ができない理由として、「急いでいた」「手荒れ」等の意見が挙がった。これらの理由が明らかになることで、職場環境の見直し、教育を充実させる等対策の方向性を考えることができるようになった。
発表者のお二人に伺いました!
Q1.この企画に応募されたきっかけを教えてください。
・発表の場が少なく私たちが行った事例を皆さんに知っていただき、次につながるアドバイスを頂けたらと思いました。(水澤氏)
Q2.実際にオンライン発表された感想は?
・発表は緊張しましたが、自分たちの取り組みの良かった点、改善すべき点が明確になり、これからも頑張ろう、チャレンジしてよかった、という達成感を感じました。(加々田氏)
Q3.読者の皆さんへ本企画のおすすめポイントを一言!
・初めてのオンライン発表でも優しく丁寧に教えていただけたこと、感染の分野で著名な先生方からコメントがいただけたことです。(水澤氏)
・発表の手順は、丁寧に指導いただけるので安心です。他院の取り組みや先生のお話も大変勉強になりました。ぜひ皆様もご発表いかがでしょうか。(加々田氏)
・発表の手順は、丁寧に指導いただけるので安心です。他院の取り組みや先生のお話も大変勉強になりました。ぜひ皆様もご発表いかがでしょうか。(加々田氏)
森兼先生・ 四宮先生のご講評
現場の特徴をとらえ、どうすれば行動変容につながるか、という視点で活動に取り組まれていた。調査の指標が思わしくなかった時、「なぜなのか」と疑問を抱き現場に足を運び原因を探っていたところがお二人の研究の共通している点であり素晴らしい活動だった。
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