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西山 順博先生の胃瘻(PEG)ケアコラム第8回

第8回コラム 『ナイチンゲールスピリット連盟』ってご存知ですか? 後編

Q7,ボタン・バンパー型では、酢ロックは不要・・ということでしょうか?

A.ボタン型バンパーのチューブ部分の汚染については効果が少ないと思いますが、酢(酸)を注入することでバンパー部分の汚染は少ない印象があります(胃酸を抑制する薬を投与されている方の汚染予防には効果的です)。

Q8,注入中の体位の事で。当院では。右側臥位を全員とっています。仰臥位ではだめですか?

A.注入時間が座位や半座位になると、褥瘡にとっては、よろしくないこともありますが、注入中と注入後最低30分は仰臥位(フラット)にしないほうがよいです。

また、患者さんにもよりますが、右側臥位(右下)にすると胃食道逆流が起こる方が多く、右側臥位の際は特に半座位(ヘッドアップ)が必要です。胃は入口も出口も右になります。

Q9,チューブ型のPEGです。チューブの固定はどのようにするのがより良いですか?tapeはあまり貼りたくない・・・とWOCは言います。しかし、チューブの重みでストッパーが傾きます。

A.確かにテープでかぶれる方は多いため、ビニールテープにしています。

テープを使わない固定方法として、まず、体表と外部ストッパーの距離が15㎜以上であることを確認、間にYパフを挟みます。外部ストッパーの上からY字に切った食器洗いに使うスポンジ(リユースでもOKです)をあてがい、チューブが体表に対して垂直になるようにし、腹巻で押さえます。

Q10,現在は、療養病棟で40名程の患者がPEGより注入しています。女性は900cal、男性は1000calを目安にしています。体格に関係無しの主治医の指示です。女性の方は、水ぶくれ状態でパンパンになっている人が多いです。注入量を減らすなど対応しても大丈夫でしょうか。

A.PEGはあくまでも栄養のルートであり、栄養評価をしっかりする必要があると思います。施設のお考えもあると思いますが、病院や施設には管理栄養士がいると思うのですが、管理栄養士の職務としてお願いしてはいかがでしょうか。

体重測定が困難な場合は寝たきり患者さんであればBMI18ぐらいの体重がよいと思います。

ハリスベネディクトで計算して、カロリー量が少なくなる場合は含有の電解質・ミネラル不足になりますので野菜ジュース等での補充が必要です。

Q11,PEGから、逆流してくるのは、どうしてですか?弁があると聞いたのですが、弁が壊れているのでしょうか?交換するのがいいですか?

A.ボタン型のPEGカテーテルには逆流防止弁がついています。

PEGカテーテルのメーカーにより、逆流防止弁が外部ストッパーについているものと、内部ストッパーについているものがあります。まずは構造を確認しましょう。

逆流防止弁が汚染されている場合は、赤ちゃん用の耳かき綿棒でそうじすることで改善します。

それでも逆流してくるときは防止弁が壊れています。医師に報告して交換を検討ください。
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